先日、キーボードを試打するためヨドバシカメラへ行ってきた。
大体の希望条件は固まってきているが、あとは何軸がいいか、どういったキータッチが好みかというところ。
予習で得た浅い知識から、以下のようにまとめておく。
・赤軸(リニア):オーソドックスな打鍵感。イメージは「カタカタ」。
・青軸(クリッキー):クリック音が特徴的。イメージは「カチカチ」。
・茶軸(タクタイル):赤と青の中間。イメージは「コトコト」。
よく聞くのは CHERRY の上記 3 種類だが、メーカーによってももっと色々あるらしい。
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今回は、梅田のヨドバシカメラへ足を運んだ。
ゲーミングキーボードとメカニカルキーボードが並んでいる区画は B1F の中でも離れていたので、これから行く方はご注意を。
ゲーミングキーボードが並んでいる区画には軸の種類を解説したパネルが吊ってあり、新参者にもとても親切。
パチパチと適当に触る中で、私は銀軸に惹かれた。
この打ち心地の体験を与えてくれたのは、プリンストンの『UP-MKGA75』。
打鍵感のイメージは茶軸の「コトコト」と似ているが、さらに底打ち音が小さく「スコスコ」といった感じ。
キーストロークが短くキー荷重も軽いため、軽いタッチで打つことができる。
キーを押し込む力がそこまでいらないため、長文を打っても疲れにくそうだ。
高さがあるノーマルプロファイリングでも扱いやすい気がする。
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メカニカルキーボードが並んでいる区画には、私が気になっている Nuphy や Keychron 、Lofree といったメーカーも勢揃いしていた。
その中で私が試打したのはこの 6 つ。
・Air75 V2 (赤軸) / Nuphy
・K7 (赤軸) / Keychron
・Flow100 (Phantom - タクタイル) / Lofre
・Flow84 (Ghost - リニア) / Lofree
・Flow Lite 84 (Specter - リニア) / Lofree
・BLOCK ワイヤレスメカニカルキーボード (リニア) / Lofree
それぞれの率直な感想を書いてみる。
① Air75 V2 / Nuphy
全体的に丸みを帯びており、イメージ通り可愛らしいデザイン。
店頭のものは赤軸だったが、銀軸の心地よさを知ってしまっているため打鍵感はあまり好みではなかった。
他の軸でも打ち心地を確認できればよかったが......。
② K7 / Keychron
瀬戸さんが「K3 MAX」絶賛していたため、個人的に Keychron は一番気になっていた。
ただこちらも店頭のものは赤軸で、①と同様に打鍵感はあまり好みではなかった。
またキーキャップが薄く、横から見るとキースイッチが一部露出して見えるため、少し貧弱な印象があった。
ただ、キーの面がそれぞれの指の腹にフィットして、とても打ちやすかった(LSAプロファイルというらしい)。
③ Flow100, Flow84 / Lofree
(100 と 84 の違いはテンキーの有無なので、項目はまとめさせていただく)
アルミフレームで高級感があり、見た目はとても好み。
そして肝心な打鍵感は......とても心地よい!
リニアとタクタイルを比較し、個人的にはリニアに軍配が上がった。
底打ち音はさほどうるさくないのにしっかり「打っている感」があるというか、私の好きな銀軸の「コトコト」「スコスコ」といった感覚にとても近い気がする。
正直タクタイルと大差はないが、タクタイルはより反発が強い感じがする。
④ Flow Lite 84 / Lofree
こちらは Flow シリーズの廉価版という立ち位置で、お値段も他より断然お手頃。
フレームはプラスチックだがチープな感じはない。
打鍵感に関しては Flow で採用されているリニアより少し軽めだが、感触はとても似ている。
キースイッチは Lofree × Kailh のスペクタルで、キー荷重は Flow より 10gf も低い 40gf 。
とても軽いタッチで打てるので、疲れにくそう。
⑤ BLOCK ワイヤレスメカニカルキーボード / Lofree
こちらは完全に番外編。
昔のデスクトップパソコンに付属していたような、大きくレトロな見た目のノーマルプロファイリングのキーボード。
けっこう厚みがあるのでどうだろうと思ったが、とても打ちやすかった。
打鍵感はまさに「コトコト」といった感じで、かなり好み。
もう少しコンパクトなテンキーレス ver も発売してくれたらなあ......。
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6 つを比較して、私の中では『Flow Lite 84』が一番いいなという結果に。
打鍵感だけでいうなら断然『Flow』なのだが......「文字を打つ楽しさ」を基準に考えると、疲れにくくより軽いタッチで打つことができる『Flow Lite』がいいという結論に至った。
試打の際は頭の中に適当な言葉(ありがとうございます・こんにちは等)を思い浮かべながら打っていたが、『Flow』は割とキーの反発力が強くこのくらい短い言葉でもかなりタイプミスが目立った。
当たり前のことではあるが、打鍵感が優れているからといって実用性が高いわけではない。
適当にキーをパチパチ押すのと実際にタイピングするのとでは感触が違ってくるので、試打する際は具体的な言葉を打つことをおすすめする。